new さぶかるメインで

復活! サブカルをメインに批評・考察・提案するブログです。

Angel beats! 最終話を見ての雑感

ネタバレ注意!


Angel Beats! 最終話を見ました。
えっと……台詞で説明しすぎ、というのは最終話に限ったことではないし、13話で語りきれる分量をかなりオーバーしてしまっている様子の設定、伏線を消化するには、他のやり方が出来なかったのかな、と思いますので、これは触れる程度にしておきます。
あの設定や物語量を13話で説明しきるというのがまずむちゃくちゃですからもうしょうがないでしょう。
ゲーム版がもし出るなら、尺を気にしなくて良いはずですから、そっちはとりあえず期待できますね。


まず言いたいのは、最後のは何なの?
1、旧エヴァみたいな可能性の提示。現実は非情である。
2、生まれ変わった音無と奏ちゃんだよ!


二つあげてみたけど、どっちにしても釈然としません。
というのは、あの世界から消えた後で、転生できるとは一回も言及されていないからです。
細かいことを言えば、本来の意味では、成仏したら解脱してしまうので転生は出来ない。しかし、あの「死後の世界」からの「解脱」という解釈が出来なくもないのですが、それでは結局本来の意味の成仏ではないので、まあ言葉を流用したってところでしょうね。
ともかく、消えた後のことは一回も言及されていない。だから転生したと思いきれない。
だから可能性の提示かなと思ってしまうのですが……


追記 
 一応、APを作った人が、愛した人のループ、転生を期待していたって話がありましたね。
 そうなると、音無は成仏するって道を選んだからこそ、天使ちゃんにまた会えたよ、という感じの落ちだったんでしょうか。
追記終わり
 

EDにはいる前の、奏に消えられてしまった状態の音無が、成仏できるとは思えないんですよね。
未練たらたらで号泣していたではありませんか……
でも、EDでは仲間の後で音無も消えていたので、それで描写できたということにしたのかもしれませんね。
わかりづらいっつの。


音無ってのは心臓の鼓動がない。奏というのは心臓の鼓動を表している、というのはまあなんとなくわかります。
でも奏は音無よりも先に死後の世界にいたよね?
心臓をあげた音無が、その後も何故か生きていて、奏よりも後で死んだとは思えません。
むちゃくちゃですね。
あれですか、記憶喪失で特別な音無はうまく成仏できなくて、彷徨いまくったあげくに死んだ世界へ来た。だから奏よりも後にあの世界へ来た。とか、そんな感じですか?
でも、理由があるならあるで、しっかり提示しないと、破綻しているようにしか見えません。


というか、心臓=命をあげたのに、結局、あんな若いうちに奏は死んでるのかよ。
(何歳で死んでも若い姿(=学生の姿)になってあの世界に出現するのかもしれないけど)
確かに、移植したからってその後生きられるとは限らないけどさ。
音無が報われないような気がするよ?


観客がなんとなく眺めてるのは別に良いけど、作る側がなんとなくで作っちゃ駄目だろ。そういわれてもしょうがない。


・ゆりがひたすら、妹がいたのよ〜かなでちゃんに色々教えられたのにね〜というのは、そういうシーンをカットしてしまったから、脚本家がどうしても言わせたくなったのか?


・MySongを歌わせるなら、岩沢をもっと長生きさせて観客に感情移入させて、歌自体が音無たちにとって、もっと特別なものにしておけばよかったのでは。とってつけたように見える。歌詞はかなり状況にマッチしているのに……もったいない。


・ノベルゲームだったら、客はどうでも良い台詞を読み飛ばせるから、自分を誤魔化して感動できるからまあ良いけど、アニメは時間に拘束されて絶対に見なくちゃいけないから……結果、ギャグが上滑りして寒くなる。結局、そこに尽きる場面が多い。見せ方もあるが……


・麻枝さんを抜擢したことは悪くないとは思いますが、映画シナリオのいろはを叩き込んでからじゃないと駄目でしょう……それが無理なら(映画など動画の)シナリオライターのプロと二人三脚させたほうがよかったはず。
麻枝さんの名前を全面に出したかったんだろうけど……
結局、無理させちゃったんだと思いますよ。テニスのプロを連れてきて卓球の世界大会に出すようなもんですよ。善戦できるかもしれないし話題性もあるけど、いくらなんでも土俵が違うから結局は負けてしまうという。
いや、売り上げ、商業的には負けてないのかもしれませんが。


でも、あえて言いますが、次回作には期待できます。
ざっと見る限り、話の骨子がつまらないというわけではなくて、組み立て方と展示の仕方を知らなかったのが敗因ですから。
 麻枝さん、応援してます!