少女と少女らしさ――アイドルソングとアニメソングを聴き比べて
アイドルソング――AKB48や欅坂46――を聴いても少女らしさをあまり感じず、声優が少女を演じて歌うアニメソングやゲームソングの方が、よほど少女らしさを感じる。
これはなぜなのか、考察してみた。
歌い方、目指している方向の違いが原因だろう。もちろん、当事者ではないので推測になってしまうが。
まず、私が聞いたアイドルソングは楽曲において少女らしさを打ち出しているのではないのだろう。一人称が中性的な「僕」だったり、反骨精神を歌っていたりするからだ。
一方、そういったアニメ・ゲームソングは少女らしさを誇張しているし、純化している。だから、そう考えてみると、本物の少女が歌っているというだけでは、少女らしさの点で敵わないのだ。
特に、AKB48や欅坂46は本物の少女が少女以外のところを目指しているのだろうから、なおさらのことだ。
考えてみれば、男性だからと言って男らしいとは限らない。宝塚の男役や女性声優がアニメで演じた少年の方が、よほど男らしいことがあることに気が付く。それと同じことではないか。
この誇張や純化によってもたらされるものが、かの宮崎駿が嫌う演技性なのかもしれない。私は好きだがね。
歌唱者が本物の少女かどうかではなく、歌唱者が少女らしく歌うかどうかが重要なポイントなのだ。
つまり、歌唱者の元々持っている属性ではなく、歌唱者の歌唱した属性の方が聴衆により届きやすい、ということだ。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
蛇足:
ちなみに私の好きな少女らしいアニメ・ゲームソングは、DEARDROPSのkaleidoscopeや、斎藤千和の演じた各種の歌、そしてなによりけいおん! の楽曲群ですね。
サクラ大戦の歌はアニメ・ゲームでありながら少女らしさを目指していない楽曲が多い気がしますね。舞台女優のキャラクターを演じているからでしょうか。好きなんですけどね。
さらに言うと、AKB48や欅坂46も好きです。上の記事で誤解されたらごめんなさい。
むろん曲によって好き嫌いは出てきますが。