new さぶかるメインで

復活! サブカルをメインに批評・考察・提案するブログです。

考察

残飯という境界線――キャラクターの独立

ネタばれ注意! 情報公開当初は、萌え豚の揶揄として悪名高かったアニメ「トントンとん!」だが、ふたを開けてみれば一転、今期最大のブヒアニメとして大人気である。 今回は、トントンとん! の構造と魅力を解き明かして行こうと思う。 舞台は山のふもとの…

ミルキィホームズの在り様

ネタバレ注意! 下ネタ注意! アニメしか見てません! 12話まで見ました。 根っこは現代への風刺で、特に現代オタク文化の風刺と考えられます。 探偵と怪盗というのは、日本社会の欠点を端的にあらわしているように思います。 あら捜しをして、ちょっとした…

萌えの平均台――けいおん最終回を迎えて(2)

ネタバレ注意! 今回は、以前の記事を踏まえて考察をする。 前記事のURLを貼っておくので、未読の方は先にこれに目を通して頂ければ、内容もわかりやすくなることと思う。 「キャラクターの超克――けいおん最終回を迎えて(1)」http://d.hatena.ne.jp/Sa…

ドラクエ9の過剰言及性、およびその解決について

ネタバレ注意! 前回(http://d.hatena.ne.jp/SatsukiSU/20101020/1287552553)、ドラクエ6で「外道を装備した王道」についての話をした。 今回は、9の話をする。 ドラクエ9は、一つ一つのエピソードを見る分には、非常に、セオリーどおりの、よくあるお話に…

ドラクエ6をプレイして、題材の調理の具体的な例を取り上げる

ネタバレ注意! ドラゴンクエスト6が「自分探し」という当時の流行を取り入れているのは、プレイすればすぐにわかることだろう。 だが、だからといって現実の浅薄な「自分探し」そのものにはなっていない。 確かな王道の作品になっている。 では、具体的に…

キャラクターの超克――けいおん最終回を迎えて(1)

アニメ版けいおんのネタバレ注意! けいおんは、確かに成長物語だった。 たとえ公式にそういうテーマはないと言われても、私にとっては確かに成長物語だった。ただしそれは人としての成長物語ではない。けいおんにおいて、人の成長物語はテーマではない。で…

パロディからオリジナルへ――パロディ漫画賞の提案

Twitterでの、私の発言のまとめ、及び再編集です。 パロディを二次創作と言うのがそもそもモラルの欠如と聞いたことがある。恥ずかしげもなく創作と言う言葉が入っているところに意識の変化が認められるとの事である。 しかし私が今提案したいのは、二次創作…

ラブひなと移り変わり

ネタバレ注意! 今週のマガジンで、ラブひながオールカラー6ページで復活しています。 つい二冊も買ってしまった! 片方は保存しておきます。 当時の雰囲気を再現しているので、懐かしくもあり、また、時間の流れを感じさせてくれる一本だと感じました。 ま…

アートと萌え

村上隆さんの作品がどうのこうのというのがTwitter上で話題になっている。 アートについては、ほんの少しかじった程度の知識しかないが、TLを見ていて思い出した事と、考えた事があるので書いておく。 私は今小説を書いているのだが、それはさらに詳しく言…

ヒーローに死なれた少年達――ポストモダンという病理

ネタバレ注意! 週刊少年ジャンプにて連載中の「バクマン。」を分析して、そこから社会に足を突っ込んで、ポストモダンについて論じてみようと思います。 サイコーとシュージンは、ある共通したバックボーンを持っています。 それは、本人達にとってヒーロー…

ネギま雑感

魔法先生ネギま! 298時間目を読みました。 ネタバレ注意! ○リア充について、千雨を分析する。 ・中学生に彼氏がいないのはまあ普通。 ・気になっている人とキスをした(ネギ)。 ・フォトショ修正しているとはいえネットトップアイドル。 ・前述の写真スキ…

Twitterリレー小説に見る「ゲーム的リアリズム」

Twitterで、深見真先生発のリレー小説が行われていました。 まだ全部読めていないのですが、眺めた感じでは、ねずみ算的に分岐・拡大していく構造をとっているようにみえます。 こちらがまとめサイトのようです。http://togetter.com/li/35196 執筆された先…

ギャグ漫画の手法

ギャグ漫画家の寿命は短いといわれています。今回はこれを分析してみましょう。 単純にネタを使い果たして潰れるという想像もできますが、私は別の構造があるのではないかと恐れています。それは思考回路の逆転現象です。 (この名前は適当に付けています) …

ネギまとポストモダン

ネタバレ注意! 昨日の記事の追記のようなものです。 コズモエンテレケイアの生み出す世界は、ムンドゥス・マギクス崩壊・再構成後に、個々人の幸せを具現化した小さな世界の集合体ということになります。 これはポストモダンによる脱構築に符合します。 ポ…

ネギまにおける幻想空間

ネタバレ注意! 今週号(297時間目)を読みました。 先週号を読み終わった時点では、映画・ビューティフル・ドリーマーのように幸せなループ展開を乗り越えるものと思っていました。 実際に乗り越えてはいるのですが、ループになる前からすでに乗り越えてい…

まおゆうを読み終えて

ネタバレ注意! 巷で話題の、まおゆうをやっと読み終えました。 まおゆうとは、魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」というスレッドタイトルの略称で、インターネット掲示板2ちゃんねるに投稿されたweb小説のことです。 今はまとめサイトで読…

平沢唯の命題

大塚英志さんの「アトムの命題」をヒントに思いついたような記事です。 ネタばれ注意! 大塚さんの「アトムの命題」を大雑把に説明しますと、アトムは、成長しない機械の体と成長する心という矛盾しあう二つを抱えた存在である、というものです。 何故そんな…

ボーカロイドの生き方を考える

初音ミクの有名な曲をニコニコで聞くことはわりとあるのですが、今まで、あまり他のVocaloid(ボーカロイド)は聞いていませんでした。 そこで最近、リンレン、カイト、メイコなどを少し聞いてみたのですが、ここに着てとてつもない違和感に襲われます。 私…

エロゲの宣伝について妄想する

エロゲー。 主にパソコン用のゲームであり、アダルトでエロスな描写があるものを指す。 これの宣伝について思うところを書いてみようと思います。 といっても、私はエロゲ業界に居るわけでもないし、実情はうわさ程度にしか聞いていないので、言ってしまえば…

俺妹に見る異世界構造

ネタばれ注意! 「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」は、なんだかんだでずっと発売日前後に買っている、とても好きな作品です。前があるのか。 それはともかく、今回、第一巻を読み直しましたので、批評をします。 やっぱり、最近の一般的なラノベと比べる…

今、なぜSFがティーンノベルを席巻していないかを考える

私はそれほどSFを読んでおらず、本格的な勉強はこれからしようと思っているのですが、その前に現時点での考えを書き出しておこうと思います。 ・私の現状 タイムマシンや夏への扉など、有名作の一部は読んでいる。でも、一番印象に残っているのは「イリヤの…

ミナミノミナミノを読み直して、何をしているのか考察する

ネタばれ注意! 秋山瑞人先生の、ミナミノミナミノを半ば勢いで読み直してみました。 どうも、これはイリヤの空、UFOの夏の逆再生と捉えることができると思います。 まだ完結していないから、絶対にそうとは言い切れないのですが、作者が放り投げてしまった…

Angel beats! 最終話を見ての雑感

ネタバレ注意! Angel Beats! 最終話を見ました。 えっと……台詞で説明しすぎ、というのは最終話に限ったことではないし、13話で語りきれる分量をかなりオーバーしてしまっている様子の設定、伏線を消化するには、他のやり方が出来なかったのかな、と思います…

魔法使いの夜について、公開された内の一部の情報に固執する

注意:いかにも本当みたいに書いていますが、ゲームについては、あくまで私の想像したシステムです。 実際にはぜんぜん違うものである可能性のほうが高いので、話半分に聞いてください。 眉唾! まゆつば! ……まゆつば! ってエロゲのタイトルに出来そうじゃ…

けいおんを成長物語として考察する

ネタバレ注意! けいおん! の番外編。 二つあるうちの、「冬の日!」を覚えていますか? 私は最初見たとき、何でこんなに暗い話なのか? と思い、批判しようかと思っていたほどです。 ですが二期が始まり、ここにきて、実はあれは二期の縮図ではないのかと思う…

Angel Beats! をあえて計算ずくのシナリオとして考察する

麻枝作品(Key作品)のネタバレに注意! 私が観た、プレイしたことのある範疇での話ですが、KanonやAir、CLANNAD等には、一つの傾向があります。 それは、話をどんどんもりあげて、しかしその流れを、奇跡でいきなりぶった切って、観客の求めている流れに乗…

ネギまに関する推論

未読の方はネタバレ注意! 超が学祭にて実行しようとした魔法は、魔法使いの存在を世界全体へばらすためのものでした。 そうすることによって魔法使いが公然と実力を発揮し、より多くの人を助けられるようになる。というような話があったと思います。 ですが…